谷甲州『天を越える旅人』読了

「ざっと話のあらすじを見た限りだともしかしてこの本って『終わりなき索敵』を上回る元長ゲーとのシンクロニティっぷりなんじゃないか」と予想していた為、購入予定本の中でも優先度が上の方だったこの本だけれどもようやく読了。結果から先に言うと予想は半分当たりで半分外れ。何と説明していいか言葉が見つからない。うーむ。元長氏が谷甲州作品で『ヴァレリア・ファイル』の次にこの本の名前を挙げてる理由は分かった気がするけど。辞典のネタになりそうなものは無いけど元長作品の世界観に通じるものは滅茶苦茶あるとでも言えばよいのか。以下引用。

「ついてこい。世界をみせてやる。お前の世界認識がどうまちがっていたのか、自分でたしかめることだ」

あれ、グノーシスと仏教って意外と近いの?どうなの?というか谷甲州が近いだけか?あんまり詳しくないから分からないやというのが現状。元長作品のルーツを追ってるとたまーに神学の領域に突入してる時があるから困る。まあ「女キャラが一人も出て来ないセカイ系の本です」とだけ言っとけばいいか。これだけは間違いない。今後もし「セカイ系の小説ってどんなのがあるの」と聞かれるようなことがあったら無言でこの本を渡すことにしようそうしよう。困惑する相手の顔を見ながらニヤニヤする予定。まあ実際にそんな事聞かれたら知らないフリするけど。吉良吉影は静かに暮らしたい。
谷甲州に触れたついでに『星海大戦』にちょっとだけ言及。あれは銀英伝に見せかけた『終わりなき索敵』じゃないのか説を提唱しておく。何故そう思うのかを書くとあまりにも無粋なので書かない。まだ戦闘シーンが書かれてないからそう思えるだけかもしれないし。